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初めての在外選挙

とと

今回は、初めて郵便投票による「在外選挙」をやってみたので、ご紹介します
つま

在外邦人の数は、外務省の推定で約140万人。その中で在外選挙人名簿に登録している人は、令和2年9月1日の総務省発表で、たったの97,000人
とと

さらに、その中でも実際に投票する人は、数パーセント… ものすごく投票率が低い! でも、今回手続きをしたことで、その理由もなんとなくわかった気がします
 



とと家は、シンガポールに来てすぐ「在外選挙人名簿」に登録しました。ちょうどその年に参議院選挙があったのですが、残念ながら「在外選挙人証」が届いていなかったので投票できず…

申請書の提出から在外選挙人証の交付までは、結構な時間がかかったので、海外赴任された方は、なるべく早く手続きすると安心です。海外に3ヶ月以上継続居住している必要があるなどの資格要件がありますが、3ヶ月未満でも申請は可能です。

そして今回、「第49回衆議院議員総選挙」が行われるということで、ようやく選挙権を行使! 大使館で投票も可能でしたが、最近シンガポールではコロナ感染者数が急増しており、大使館職員さんたちの負担も考えて、(ちょっと面倒くさそうでしたが…)郵便投票を選びました。

流れとしては…
  1. 投票用紙請求書と在外選挙人証を登録地の選管に郵送(郵便代は個人負担)
  2. 選管から投票用紙、封筒、在外選挙人証が送付
  3. 公示日の翌日以降に投票用紙に記入し、登録地の選管に郵送(郵便代は個人負担)
 
これが、そこそこ手間と時間がかかります。正味シンガポールと日本間を一往復半ですからね。シンガポールのように、郵便・流通システムが比較的シッカリしている国はまだマシですが、これが流通に不安のある国だと、なかなか郵便投票を選ぶのは難しいかも知れませんね…

投票用紙の請求書は、外務省ウェブサイトからダウンロードできます:https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/senkyo/index.html
投票用紙を申請してから2週間ほどで、投票用紙や封筒などが国際スピード郵便(EMS)で届きました。妻の分も一緒に申請したのですが、別々の封筒で届きました。同一世帯なのに… お金かかってますね…

 
公示日を迎え、コロナ渦で郵便に遅れが出ることも考えられますので、自分の選挙区の候補者を確認し、各政党の政策を YouTube やネットで確認、公示日翌日に投函しました。初めて期日前投票をしたのですが、選挙戦を最後まで見届けてから投票できないのは、ちょっとモヤモヤした気分になりました。まあ… 最後まで見ても、変わらないと思うけど(笑)

…こんな感じで、我が家での初在外選挙は終わりました。ただ、何度も思ったんですよね。
在外選挙人名簿登録 → 投票用紙の申請 → 実際の投票までをすべてオンラインでできればいいのに!って。

例えば、「在外選挙人証」の発行には、直接在外公館に出向く必要があります。また、登録先の選管に投票用紙を郵送で請求するわけですが、その選管の送付先住所が在外選挙人証には書かれていないわけです。ですので、その住所を検索しないといけません。いや、調べればすぐに出てくるんですよ。でも、こういうちょっとした“手間”で、後回しにしちゃったり、そもそも投票をやめちゃう人がいると思うんですよ… 冒頭で紹介した、在外邦人の投票率の低さも当然ですよね。

あえて、うがった見方をしちゃうと… 手続きを煩雑にして、ワザと投票させないようにしてるんじゃないの??って思いましたよ(笑)もちろん、セキュリティの問題とか色々と課題があるんでしょうけど、ぜひオンライン申請や投票を可能にしてもらいたいですね。

ちょっと余談ですが… 例の“全国民”に給付された10万円の「特別定額給付金」も海外邦人は対象外でしたよね。自分の話ですが、日本企業のために働いて、所得税で約20%源泉徴収されて、確定申告はできなくて、それで給付金の対象外って… 自分も日本のために働く日本人なんですけど~~、どこが“全国民に給付”なの?って思いましたよ。海外赴任者は、そんなにお金に困ってないでしょ?って声が聞こえてきそうですが、例えば、海外医療保険も歯科治療は対象外です。簡単に帰国できないこのコロナ渦、仕方なく地元の歯科医院に子供も連れて行くわけですが、1回の通院で1人当たり数100ドル、家族全員で10万円コースです。加入している保険組合に請求しても、戻ってくるのは一人あたり数1000円が限度。イタい出費ですよ、ホントに…

最後は愚痴になってしまいましたが、それは当然、在外邦人の投票率の低さも一因だろうなとも思います。普通、票が集まらなければ、政治家はこっちを向いてくれません。声を上げなければ、スルー。それが、良くも悪くも民主主義です。

このブログを読んで、ひとりでも在外選挙を利用してくれる方が増えてくれればいいなと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました~